岩手県陸前高田市にある「奇跡の一本松」です。
2011年3月11日の東日本大震災後のテレビや新聞の報道で一度は目にしたことのあるかと思います。
江戸時代の17世紀から植栽され始め、日本百景にも選出され、陸中海岸国立公園(当時)の指定地域でもありました。
20メートル近くもある津波が街を襲い建物や7万本もあった松の木は一瞬にして飲み込まれました。そんな中で残ったこの松の木を人はいつしか『希望の木』『奇跡の一本松』と呼ぶようになったのです。
この一本松は海側に陸前高田ユースホステル(現在震災遺構として保存中)があったことでこの建物が津波の直撃を防いだ形となり倒れることなく立ち続けました。
しかし塩分や化学物質の染み込んだ土壌や漂流物による幹の傷、昆虫などの食害により多くの人の蘇生活動も虚しく2012年5月に枯死してしまいました。
新たな防潮林として松の苗木が植栽されており、この先何十年後にはこの苗木が成長し、新しい”高田松原“として多くの人々で賑わっていることでしょう。