岩手県岩泉町。北上山地の東側に位置するこの町には、冒険家、そして旅好きが憧れる聖地があります。それが、日本三大鍾乳洞の一つ「龍泉洞(りゅうせんどう)」です。
今回は、ただの観光ガイドでは終わらない、龍泉洞の「深すぎる」魅力とその楽しみ方を解説します。
龍泉洞とは?―地球が描いた神秘のタイムカプセル
龍泉洞は、洞内に住むコウモリとともに国の天然記念物に指定されています。現在確認されている総延長は4,080m。そのうち、観光ルートとして公開されているのは約700mですが、今なお調査が続く「生きた洞窟」なのです。
最大の特徴は、何といってもその透明度。世界有数の透明度を誇る湧水が作り出す「ドラゴンブルー」の地底湖は、一度見たら一生忘れられない美しさです。
洞内の基本環境
- 気温: 年間を通じて 約10℃〜11℃。
- 水温: 年間を通じて 約10℃。
- 湿度: ほぼ100%。しっとりとした空気が肌を包みます。
ここは見逃せない!龍泉洞 5つのハイライト
① 100m先まで見通せる?「ドラゴンブルー」の地底湖


龍泉洞には現在8つの地底湖が見つかっており、第1〜第3地底湖がライトアップ公開されています。
- 第1地底湖: 水深35m。吸い込まれるような青の始まり。
- 第2地底湖: 水深38m。さらに深みを増すブルー。
- 第3地底湖: 水深98m! ビルの30階分に相当する深さがありながら、ライトに照らされた湖底の岩肌がはっきりと見えるほど澄み切っています。
② 自然の造形美「月宮殿」と「守護岩」

洞内で最も広い空間「月宮殿」では、何万年もの歳月をかけて形成された鍾乳石が並びます。5色にライトアップされた空間は、まるで異界の宮殿。
また、龍の頭の形をした「守護岩」、「ヴィーナスの誕生」や「地蔵岩」など、名前のついたユニークな岩、自然が偶然作り出したアート、を探しながら歩くのが通の楽しみ方です。
③ 洞窟内の「急勾配」体験
龍泉洞は平坦な道だけではありません。「三原峠」と呼ばれる場所からは、急な階段が続きます。最上部から見下ろす地底湖の眺めは圧巻ですが、合計270段以上の階段があるため、ちょっとしたエクササイズ覚悟で挑みましょう!

④ 5種類のコウモリたちが住む家
洞内には、キクガシラコウモリなど5種類のコウモリが生息しています。運が良ければ、天井で休んでいる彼らの姿を観察できるかもしれません(※そっとしておいてあげてくださいね)。
⑤ 熟成されるワイン
洞内の一定の温度を利用して、地元岩泉産のワインが貯蔵されています。暗闇の中で静かに眠るワインボトルたちは、洞窟の歴史の一部になっているかのようです。
「失敗しないためのコツ」
【服装】「夏でも上着」が鉄則
外気が30℃を超える真夏でも、洞内は10℃。30分以上滞在すると芯から冷えます。薄手のマウンテンパーカーやカーディガンを持参しましょう。
【足元】滑り止め付きの靴を
洞内は常に水が滴っており、路面が濡れています。特にお子様やご年配の方は、滑りにくいスニーカーが必須です。ヒールやサンダルは避けましょう。
【撮影】スマホ撮影の裏技
暗い洞内での撮影は至難の業ですが、最新のスマホの「夜景モード(ナイトモード)」を使えば、手持ちでもドラゴンブルーを綺麗に収めることができます。ただし、三脚の使用は混雑時は禁止されていることが多いので、手ブレ補正を信じて脇を締めて撮りましょう!
龍泉洞の後はここへ!周辺おすすめスポット
| スポット名 | 概要 | 龍泉洞からの距離 |
| 龍泉新洞科学館 | 世界的にも珍しい「自然洞穴科学館」。洞窟をそのまま展示室にしています。 | 道路を挟んで向かい側 |
| 岩泉名水ドーム | 龍泉洞の湧水を贅沢に使ったコーヒーが飲める休憩スポット。 | 徒歩すぐ |
| 道の駅 いわいずみ | 名物「岩泉ヨーグルト」や短角牛ランチが楽しめます。 | 車で約10分 |
必食グルメ:岩泉ヨーグルト
このブログで推したいのが、「岩泉ヨーグルト」です。
低温長時間発酵による、アルミパッケージに入ったあの独特の「もっちり感」と「濃厚さ」。龍泉洞の清らかな水が育んだ牛たちの恵みは、まさに絶品です。
他にも龍泉洞の湧水を使ったコーヒー・地サイダーも絶品ですよ。

アクセスと旅のヒント
- お車の場合: 盛岡市内から国道455号線経由で約1時間30分〜2時間。
- 公共交通機関の場合: JR盛岡駅から「JRバス東北 龍泉洞行き」で約2時間。
- 混雑回避のポイント: GWやお盆休みは入場制限がかかることも。開園直後の8:30を狙うのが、静寂の地底湖を独り占めできる最高のタイミングです。
青の深淵が教えてくれること
龍泉洞のドラゴンブルーを見つめていると、日常の喧騒が遠い昔のことのように感じられます。何万年もかけて一滴ずつ積み重なった時間が作り出す景色は、私たちに「自然の偉大さ」を静かに語りかけてくれます。
岩手県を訪れる際は、ぜひこの「地球の青」をその目で確かめてみてください。
